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宮城、仙台の旅2日目 塩釜へ

仙台の旅2日目。

静かな仙台の夜、久々の男女共同のドミトリーでの寝心地はなかなか良く、朝までぐっすり眠る。
でも、このドミトリー。多分、世の中の半数以上の人は体験をしたことがないのかなと思うのですが、こういう環境でもへっちゃらであると、無理だよ無理!っていうのは、いったいどのあたりで分かれるのでしょうか。育った環境でしょうか。

私が初めて泊まったドミトリーは、学生時代に友人と旅行に出かけた時に泊まったユースホステルだった記憶があります。なぜか記憶が曖昧で、いったいどこに行った時だったのかなどの詳細は覚えていませんが、リビングで鉄道オタクのお兄さんたちと夜話し込んだことと、古い建物の薄暗い空気感はしっかりと心に残っています。

それからしばらくして、10代の後半、オーストラリアに行って行き当たりばったりで見つけたキングスクロスの安宿のドミトリーが、次のドミトリー体験。このときの部屋は女性だけで、英語もろくに話せない私に親切にしてくれた同室の女の子たちとの思い出があります。

でも別の部屋に滞在していたニュージーランドの男の子につきまとわれて、それがいやで出て行くことにしたのですが、今思えば、私も本当に若くて純粋だったんだなと笑えちゃいます。今なら、そんな風につきまとわれても全然動じたりしない。その前に、やっぱりそういう隙みたいなものが私のすべてにありありと存在していたんだとも思う。ま、今ではそういうことは関係なくて、そんなことで困ることも無いのですが(笑)年齢を重ねるとはすばらしいことです!

その安宿を出て次に行ったのは、ジョージストリートというメインの通りにあった、今は無きシビックホテルという安宿。ものすごく大きな部屋に二段ベッドが延々と並んでいるというすごいところで、男女共同という概念なんていうことよりも、もうあらゆる人種や種類の人間が集まっているという不思議な場所でした。

でも結局私はそこに1ヶ月ほどいることになり、いろいろな人たちとの生活を楽しんだのでありました。あの小汚く、どこかの収容所のようなそんな場所が、なんとも居心地良く感じていたのは、やっぱりそこに泊まっていた、あるいは住んでいた人たちが面白かったからですね。そこで出会った日本人の女性とは今でも連絡を取り合っています。インターネットが無い時代時代としては、なかなかすごいことです。

ちょっと話がそれましたが、これが私自身にまだ純粋さがたっぷり残っていた頃のドミトリー体験で、これは今でも旅をするときのひとつの自分の基準みたいなものになっているのでは無いかと思います。

さて、仙台での朝。
目を覚ましてから、そのまま天井を見ながら頭を整理する。今日はまず、こうしてああして、どこに行って。1階に行って、フリーのコーヒーをいただき、オーナーさんに挨拶。静かなのんびりとした空気が流れる朝。縁側に座ってぼーっとするのが気持ちよい。個室に泊まっていた女性も縁側に出てきてたばこを吸う。ライブで仙台に来たんだそう。

これが長旅の途中であれば、もう、こうしてのんびりと1日を過ごすんだろうな、と思いながら、チェックアウトの準備。

塩釜
宿や萩さん、お世話になりました!
とても良い安宿でした。

さて、まず向かうは塩釜。
昨日噂に聞いた、震災で被災したけれども再開をした仲買市場へ。
観光マップのコピーをいただいていたので、行けばなんとかなるということで、仙石線に乗り込む。

塩釜
本塩釜駅に到着。今回の旅で、どこを歩いても、がんばろう東北の文字が。ここではハンカチでつくったパッチワーク(?)が。

塩竃


さてとりあえず、地図に観光案内所と書いてあるので、探してみる。うーん、ないなぁ。JRの改札のお兄さんに聞いてみると、無くなったんですよ、とのこと。
この先を行った建物の中に、簡単な案内所みたいなのはあるらしいんですけど。ということで、その建物に向かうことに。

ああ、そんなこと聞いちゃいけなかったなぁ、とちょっと思いながら、歩き始める。

駅のすぐ前のところは、すごくたくさんの人だかり。え、観光客が団体で来ているのかなと思ったのですが、良く見てみると選挙活動。
その後も街を歩く先々でいろいろな候補者が演説などしていましたが、やはり公約は「速やかな復興」。

塩竃
信号はまだ動いていない場所が多くて、警察官が交差点の真ん中で誘導していました。ちなみに神奈川県警の人たちが派遣されているようでした。写真の向こう側のたくさんの人が選挙活動に集まっている人たち。
信号はまだ動いていない場所が多くて、警察官が交差点の真ん中で誘導していました。ちなみに神奈川県警の人たちが派遣されているようでした。写真の向こう側のたくさんの人が選挙活動に集まっている人たち。

結局、観光案内は行っては見たものの、まだ朝が早く開いてなかったので、とにかく歩くということに決定。地図で見る限りではそれほど遠くないみたいだし。

と、歩き出したのですが、仲買市場まではかなりな距離がありました。太陽がじりじりと熱を発する下で、とにかくひたすら歩く。
街を歩いていると、何か不思議な気持ちになる。
被災して、あちこちが破壊されていたりしている。傾いた電柱、骨組みだけの家。
震災直後は本当に大変だったんだろうな、と想像はできるけれど、ほとんどのすべてはきれいに片付けられていて、人々はそこで生活をしている。




昔ボスニアを旅したときのことを少しだけ思い出す。
街の中の建物も道路も銃弾の跡ばかり。子供たちは戦争ごっこをしている。でも夜映画館に行ってみると、満員御礼立ち見もあり、みんな声を上げて笑って映画を見ている。人々はそこでたくましく生活を営み楽しんでいた。


仲買市場に到着。
外にはお土産屋さん、たこ焼きの屋台なども出ている。
駐車場には多くの車が停まっていて、ずいぶんと賑わっている様子。車で来られる距離の人たちが、食材を調達しに来ているみたい。

ぐるっと市場を見学とちょっと買い物。ところどころ空いている空間があるけれど、たくさんの魚などが並んでいる。9月から解禁になった秋刀魚は、台風で船が出せず、まだ宮城産としては売られていないんだよ、でもこっちのやつはおいしいよー、とおじさんが説明をしてくれる。朝ご飯を食べてない私はあちこちで試食。何もかもがおいしいよー。

私は乾物や佃煮などをお土産に購入したのだけど、あちこちで、箱に入れてクール宅急便で送れるから大丈夫だよ、と新鮮な魚なども勧められた。みなさんしっかりと商売をしている。かつて、ここが全国から来る観光客で賑わっていたんだなぁ、とそのやりとりから感じられる。津波に襲われてから1ヶ月あまりで競りを再開した塩釜の仲買市場、ぜひ、行ってみてください〜。


さて、また歩いて駅の方へ戻る。本当はバスがあるらしいけど、いまいち使い方が分からないから、もう腹を括って歩く。

おすすめされていた、すし哲には、11:00開店の10分前くらいに到着。すでに二人の女性が外で待っていた。震災前にはこのベンチでたくさんのお客さんが席を空くのを待っていたそう。


上寿司とあら汁。


これが一番おいしかった。秋刀魚の握り、あまりのおいしさに思わずおかわりしました。そしたら、はじめは背の方を出してくれて、おかわりのほうは腹の方を出してくれました。


よく見ると、メニューが書いてある右上に津波到達点が。

塩竃
これは震災直後のお店の様子の写真。
乙武洋匡さんがこのお店の常連さんのようで、震災について書いた本にこのお店が取り上げられたものを撮らせてもらったものです。

震災当日、大津波警報が発令されたのは、ちょうどお昼時期が終わったころ。みなさんで手分けして、津波が建物に入ってこないように取り付ける板を外に設置し、ビルの上に避難をしたんだそうです。それでも津波は建物の中に入って来て、お店の中は上の写真のように。津波のすさまじさがよく分かります。

カウンターの私の隣の席には、富山から来たという夫婦二人が座って寿司をほおばっていました。少し話を聞くと、前日に仙台で息子さんの結婚式があり、そのついでにおいしい寿司を食べたいということで塩釜まで足をのばしたそう。

息子さんはまだ二十歳を少し過ぎたくらいで、今回の結婚は急に決めたとのことでした。震災をきっかけに結婚を決めたんだそうです。家族として生きて行こうと。結婚相手の彼女は石巻の人。


朝ご飯も我慢して待ちに待った鮨をたらふく食べたあと、すし哲の大将に、塩竃神社に行かなくちゃダメだよ、と言われたので、急遽、予定を変更。神社まで歩く。炎天下の中すでに2時間近く歩いていたので、さすがに私も若干ばて気味。そして、なんと塩竃神社はものすごい丘の上にあるのでありました。
でも、途中でおばあちゃんがにこにこと挨拶をしてくれたり、森が青々としている空気が気持ち良かった。


ひとり若い女性が、長い長い祈りを捧げている姿。
あんなにも熱心に祈っている人を間近に見たのは、久しぶりな気がする。

塩竃
確かに塩釜に来たら塩竃神社に行かなくちゃいけないですね。とてもよい高台にあり、神社というよりもその場にいるだけで気持ちがスッとしました。

そんなすがすがしい気持ちで長い階段を下りたんだけど、さすがにバテ始めたのでバスにでも乗ろうかと考えて、地図を広げる。近くに周遊バスの停留所があるのを見つけて、そこへ向かう交差点の信号待ちで、なんとそれらしきバスが前を横切り、停留所らしき場所に停まって、そして走っていった。

今、見たものはなんだ!とくらくらする頭を抱えて、その停留所らしき場所に行くと、やっぱり間違いなく停留所。時刻表を見てみると、次に来るのは1時間後。。はい、歩きますよ。

とぼとぼと駅の向こうの遊覧船乗り場へ向かう。町並みは面白いのだけど、何しろ暑さにやられ始めている。でもこうなったら歩くしかない。

途中でタクシーが通り過ぎるのを横目でおいながら、ひたすら歩く歩く。多分、それほど遠い距離ではなく、暑くなければ走っても良いくらいだと思うんだけど。

それでも、前に進めばちゃんと到着するのである。

やったー!マリンゲート塩釜。

が、今度は、目の前で船が出て行くではありませんか。
次の船は1時間後。ま、これも行き当たりばったりの旅の醍醐味であります。

ということで、行き当たりばったりの塩釜の旅でしたが、自分なりにはめいいっぱい楽しんだのでありました。でも今度来るときはバスを使おう〜。

長くなってしまったので塩釜〜松島は次で書きます。






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