旅人文化ブログなんでも版

旅ってなんだ? 旅人ってどんな人?
よく分からないけど、旅って面白い!
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旅にカメラは必要か?

私はまだほんの小さな頃から、写真を撮ることが好きだったので、旅にカメラが必要かなんて考えたこともなく、当然の道連れのようにカメラはバックパックの中に忍び込ませておりました。

旅の途中でカメラが壊れたりすると、とてもがっかりして、なけなしのお金で現地で何でもいいから撮れるカメラを買ったり、必死で修理をしてもらったりしたものでした。

そんなこんなで、私にとっては、写真を撮ることを目的に旅先の町を歩くことはしょっちゅうだったし、いつしか旅をしているのか写真を撮っているのか、はて、わかんないなあということにもなっていました。というか、そういうこともとくに考えてはいない。

日本で、休みがなかなか取れずに仕事をしていると、ほんのちょっとあいた数時間に、かばんにいつも入れてあるカメラを取り出して、手に持って歩くといつもと見える景色が違ったり、感じ方が違ったりします。その間は、旅をしているような感覚で、私はその数時間は旅心地に過ごすことができるような気がするのですが、果たして、普通の時にいったいそういう気持ちになるというのは、難しいのでしょうか? ということをふと昨日、考え込んでしまいました。

結婚式の写真を撮るという仕事もしているので、ずいぶん多くの結婚式を見てきていますが、この頃は、そういうイベントだと、ほぼひとり一台のカメラを持っています。カメラがない人はたいてい携帯で写真を撮っています。そして、そのカメラは最近ではほとんどデジカメなので、人の顔の前にカメラがあるんじゃなくて、人々の伸ばした手があちこちに千手観音のように伸びきって、その風景の中に異様な雰囲気をかもし出しています。

私は大人なのでできるだけ、そういうどうでもいいことなんかには腹を立てないようにしよう、と心の中で思うのですが、というかそんなことでいちいち何かを考え込んでいたら身がもたないよ、と思うので、できるだけ無視しているのですが、昨日は、結婚式の間、出席している半数以上の人が(当人たちの親を含め)立ち上がったり、手をあちこちに伸ばしたり、写真を撮ることにものすごく必死で、それを見ていてあまりにも気持ち悪くなってしまったのです。

そこで行われていることは、いったい何なのでしょうか?
別に何だっていいよ、と言っちゃってもいいのかもしれない。

でも、やっぱり、なんとなく、心静かに結婚を祝福するとか、あるいは心の中でこの野郎!ってのろってるとか、いずれにせよ、心の営みがあって当然だと思うのですが、そして数年前までは、出席者はそれぞれに思うところあって泣いたり笑ったりしていたと思うのですが、この頃は、みなさん、写真を撮って、その液晶に写っている写真の出来を眺めることに必死に時間を費やしている。ひどい人は自分の子供の写真を撮っているし。

実のところ、仕事で写真を撮っている立場としては、そういうのが邪魔とかそういう以前に、本来ならそこにあるべきはずの、あの日常とはずいぶん離れた空気を写し撮るということが、もうすっかりできないという現実に、ちょっと哀しい気持ちになるのでした。そこには、そういう空気は流れていないから、ごまかすことはできるけれど、本当に写すことはできない。

でも、待てよ。

私も、カメラを通じてしか、どうにも世界を見ていなかったときがいっぱいあるんじゃないかって、結局自分に跳ね返ってくるのでした。ちょっと違うこともいっぱいあるけれど、カメラを通じてしか見えないものもあるとか。そのあたりは、またゆっくり考えてみるとして。

でも、あのデジタルの液晶は、ある特定の時には非常に憎たらしい。
だって、そこに起こっている実際のことよりも、みんな液晶に夢中になるなんて、あまりにもてるやつは憎たらしい。

本当に目の前で起こっていることを感じることが出来ない、ただの不感症になってしまうじゃないか。

でも、旅にカメラは手放せません。
ずいぶん昔の写真が、掃除していて出てきたとき、急にそのとき、その場所に戻る感覚は、すばらしいものですし。もちろん私のかばんにはデジカメが入ってますし。
旅のノウハウ | permalink | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark

この記事に対するコメント

確かにこのごろは液晶だけ見て現実を見ないで過ごすことが増えてしまってるかもしれませんね。子どもの運動会で、ビデオ画面で子どもの走る姿を眺めていたら、なんだか運動会を見た気がしなかったことがあります。後で家で見るときは確かに楽しいのだけど、本物を見たかったな〜とちょっと後悔したのでした(^-^)。
サトコ | 2007/05/16 9:53 AM
>サトコさん
コメント、ありがとうございます。

仕事で写真を撮っているときに、結婚式などですと、よく、新婦の親戚のおじさんがなりふりかまわずに一生懸命に姪っ子の写真を綺麗に撮ってあげようとがんばっている、という姿などは、とても好きだったりします。ああ、姪っ子が本当に大事なんだなあと。

でも、このごろは、撮っている相手に喜んでもらおうとか、後でこの記念の写真を見てとても楽しい時間が持てるとか、そういうこととは全く関係なく、ただ、カメラを構えるということが多いような気がします。

そんなときには、もう、プロの私たちに任せてほしいよね、と勝手ながら思っちゃうのです。

実は少し前の話ですが、とても頭にきたことがありました。

それはケーキカットかキャンドルサービスか何かのメインイベントの瞬間を、ベストアングルで撮影しようとしているときに、隣にいた若い女の子が携帯を構えて写真を撮ろうとしていたのですが、そのときに私に向かって、
「この人邪魔!一番いい場所とっちゃってさあ、うざいよね」
と話しているのです。
私はお仕事で、一番いい写真をこの人たちの記念になるために真剣に撮影しているのです!と言いたかったけれど、もちろん、そんなことを言っても無駄なので、ちょっとだけ静かに睨んで、すぐ撮影に集中しました。

あのときには、ずいぶん考えちゃいました。

ちょっと愚痴になってしまいました。すみません。
旅人文化☆まりりん | 2007/05/16 12:47 PM
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